真理のことば、法句経 第5詩;G136 (F005, A, O005, OS1)
中村元氏の訳
実にこの世においては、怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息(や)むことがない。
怨みを捨ててこそ息(や)む。これは永遠の真理である。
世の中に怨は怨にて息むべきやう無し。無怨にて息む、此の法易はることなし。
此の世に於て怨は怨を以てしては終に解くべからず、愛を以てぞ解くべき、これ永劫不易の法なり。
月夜の龍の訳
この世においては、怨みによって怨みに報いても、怨みが息(や)むことはない。怨みを離れ 愛をもってこそ 怨みが息(や)む。これは永遠の真理である。
前回の月夜の龍の訳
実にこの世においては、怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息(や)むことがない。
怨みを離れてこそ息(や)む。これは永遠の真理である。
(コメント)
- 「捨てて」ではなく、「離れて」にしました。
- 立花俊道氏訳の法句経(ダンマパダ)では、「恨みがないこと」を転じて「愛により」と訳し、その大胆さと的確さに息を呑みました。